キミにきめた!
ツイッターでも報告いたしましたが、今年のポケモン映画「キミにきめた!」を見ました。
内容は初代ポケモンアニメの内容を踏襲しつつ、ホウオウに会いに行くというオリジナルストーリーとなっています。私も最初は、オリジナルストーリーが入っていたので見るかどうか迷いましたが、改めて見に行って良かったと思いました。初代の名シーンをここでねじ込んできたかとか、これ首藤氏が没ネタにしていたであろう子供には分かりにくいシーンとかもありましたし。また、ラストがどうなるかが読みづらいというのも面白さのポイントでしたね。
ここではネタバレにならない程度に「キミにきめた!」のレビューと、劇場でもらえたマーシャドーのレビューをしていきたいと思います。
マーシャドー
今回の映画館でもらえるポケモンはマーシャドーです。アローラ地方の第二の幻のポケモンとなります。
タイプは地味に初登場のゴースト・格闘タイプで、攻撃力と素早さが高いですが、それ以外は平均よりちょっと下という印象を受けます。特性も珍しく、通常のポケモンが普通に持っている「テクニシャン」(威力が低い技の威力が高まる。チラーミィとかが持ってる。)です。
専用技の「シャドースチール」とは、相手の能力変化を奪って攻撃するという技。能力変化を奪われたポケモンはどうなるのかとか、逆に能力が下降されていた場合はどうなるのかとかは未検証です。
原作との比較
登場するポケモン
カントーが舞台とだけあって、ポケモンはカントーがかなり多めです。それ以外の地方のポケモンでメインストーリーにかかわるのは以下の通り。
見ての通りですが、他地方のポケモンはかなり少数です。そして何よりホウエン、イッシュ、カロス(3、5、6世代)のポケモンが一切メインストーリーに登場しないのである。
ホウオウと縁がある3犬(エンテイ、スイクン、ライコウ)はともかく、第4と7世代がチョイスされたのは実は以下が理由なのではと個人的には思っている。
つまり、10周年区切りの時の世代が選ばれているのではないだろうかと推測できる。もし10周年区切りが3、5、6世代だったら、登場するポケモンがこっちにシフトされていたのかもしれない。
因みに地味にホウオウは映画初出演だったりする。
原作にあったストーリー
「キミにきめた!」では、いくつか初代ポケモンアニメのストーリーがあるので、初代を見た人には「ここでこれをねじ込んできたか」と唸ること間違いなしです。ねじ込んできたストーリーは以下の通り。
- 第1話「ポケモン!キミにきめた!」…言わずもがな。一番最初のサトシがピカチュウをオニスズメの大群から庇う時の話です。
- 第3話「ポケモン!ゲットだぜ!」…サトシが初めてのポケモン、キャタピーを捕まえる話。
- 第11話「はぐれポケモン・ヒトカゲ」…雨の中自分を捨てたポケモントレーナーを待ち続け、衰弱したヒトカゲを助ける話。
- 第21話「バイバイバタフリー」…初代屈指の名シーンと名高いバタフリーと別れる話。これをチョイスした映画スタッフは分かっていらっしゃるとしか言いようがない。
また、この映画では初代ポケモンアニメのBGMもアレンジして使っているので、音楽にも楽しめること間違いなしです。
原作との相違点
オリジナルストーリーの都合上、数えだしたら枚挙に暇がないので、いくつか代表的な相違点を列挙します。
- 公式サイト見ていただければわかりますが、カスミとタケシはメインストーリーに一切出てきません。語弊がないように説明すると、映画に全く出てこないかというとそうでもないので、どこで出てくるかは自分の目で確かめてください。
- ポケモン図鑑をもらうところが端折られているので、オニスズメがピカチュウを狙う理由や、ホウオウを初めて見たときの図鑑の説明もすべてカットされている。
- ホウオウを出会った直後に「虹色の羽」をサトシの前に落とす。今回のメインストーリーはここから始まる。
- 作中でゲットしたポケモンはキャタピー、ヒトカゲのみ。つまり、ピジョット、フシギダネ、ゼニガメは出てこない。ゲットが端折られているだけと思う人もいるかもしれないが、作中のセリフから少なくともメインストーリー中ではフシギダネとゼニガメは持っていない。
- ロケット団の三人組の狙いがピカチュウ一択ではない。むしろピカチュウ狙いではなく、ホウオウ狙いだったり、エンテイ狙いだったり、そこら辺にいるオコリザル狙いだったりと、手当たり次第にターゲティングしている。勿論登場するたびに「いやな感じ〜!!」と言って吹っ飛ばされます。
- ヒトカゲを捨てたトレーナーが、クロスという映画のメインキャラに変更。原作では掌返ししてヒトカゲを引き取ろうとして逆に返り討ちにあう小物臭たっぷりのキャラだったが、今回のクロスはメインストーリー通してサトシと対立するライバルキャラとなっている。勿論、ただのライバルでは終わらず、今回の映画におけるメインの悪役(ポケモンヴィランズ的な)なので、彼がどのような行動をとるのかも注目。
- ヒトカゲがリザード→リザードンに進化しても、ちゃんとサトシの言うことを聞いている。原作ではサトシのトレーナーレベルが低いため、中々言うことを聞いてくれなかった。