ある意味コーダイも幻影の覇者

ツイッターでも言ったと思うが、今日また弟と一緒に「幻影の覇者ゾロアーク」を見に行って参りました。で、ついでに劇場版のセレビィも引き換え。サカキとのバトルも発生させました。とりあえずここでは映画の感想やストーリーとかを中心でちょっと長くなったので、サカキとのバトルは明日の記事でレビューします。すいません。

感想

まず一言で言うととても面白かったです!ダイアモンド・パール編の最後の映画ふさわしい作品だったと思います。多分神々の三部作よりも良かったと思います。
具体的にどこが良かったというと、やっぱりゾロアゾロアークの親子愛でしょう。あれは泣けますし心温まりました。てゆーかぶっちゃけセレビィよりもゾロアの方がめちゃくちゃかわい可愛かったです。早くブラックホワイト買ってもふもふしたいw。
それと何となく現代の権力者の皮肉にもなっているところが良かった。今回の映画の悪役でもあるキーパーソン・コーダイ。彼の行った事はよく刑事ドラマとかに出てくる悪役の巨大会社の社長や政治家などの権力者に酷似しています。最もそれらはフィクションだけど、現実にそういう事は結構あるから困る。
映画のパンフで湯山監督は「この物語はある意味ゾロアークとコーダイのだまし合いがテーマ。何が本当に大切なものかを皆さんに理解して頂けると幸いです。」的な事を言っていたので、その意味がよくわかる気がしました。

ストーリー

ここから映画の内容。多分ネタバレ注意。まぁラストのネタバレは極力控えますが、今の放映されているCMがラストを曝け出したり、ストーリー全体が載っている絵本もあるので、多少ばらしても平気…かな?
遠い地方(多分イッシュ地方と思われる)に親子(?)二人で暮らしていたゾロアゾロアーク。しかし突然コーダイの手により連れ去られ、無理やり飛行艇シンオウ地方のクラウンシティ付近まで連れてこられた。ゾロアークの実力ならこんな男くらい振り切れるじゃねぇのかと思うかもしれないが、コーダイは「未来を知る男」の別名を持つシンオウに君臨する資産家、色々と特殊な機械を使ってゾロアーク達を拘束している上、どうも未来が読めるようなのでこの男からふり切れずにいた。しかも子供のゾロアを人質にされ身動きもとれなくなっているのだ。汚いやつである。そんな中ゾロアが隙を見て飛行艇から脱出、クラウンシティのはずれにある森へと落ちていった。
その頃ポケモンバッカーワールドカップ(バスケとサッカーが融合した奴)を見にクラウンシティへと向かうサトシ達だったが…、いつもの事だけど道に迷って森の中をさまよっていましたw。そんな中偶然ヤルキモノの上に落下してしまい怒らせてしまったゾロアと遭遇。何とかヤルキモノを追い払い事情を聞いて一緒にゾロアークを助けると言ったサトシ達をゾロアは気に入り、クラウンシティまで同行する事になった。
その次の日、いきなりゾロアークがクラウンシティに現れ、この街の守り神でもある伝説の三犬(エンテイライコウスイクンの事)に化けて街を襲い始めたのだ!街は大パニックになり、直後コーダイ社長がこの件に関してテレビで会見を行う。
「皆さんに謝らなければならない事があります。今回のポケモンバッカーワールドカップで出場させるはずだった私のエンテイライコウスイクンが、悪のポケモンゾロアークに操られ街を破壊しつくしています。今我々がこの件の償いとしてゾロアークを全力で捕獲しますので、皆さんは旧市街に立ち入らないでください。」
これを見た人々はすぐさまクラウンシティから避難し、街はもぬけの殻となった。だが勿論この会見は嘘っぱち。全てコーダイの計画であった。
「未来を知る男」と呼ばれているコーダイだが、実はこれには秘密があった。20年前クラウンシティにセレビィときわたりして現れたが、その時に生じる「時の波紋」と言うものがありそれに触れれば未来のビジョンが見えるのだ。しかしセレビィ以外のものが時の波紋を取り込んだ時の代償として、周りの草木がすべて枯れてしまうのだ。しかし野心家のコーダイはそんなのお構いなしに時の波紋を取り込み、クラウンシティの草木を全滅させてしまった。しかし、この事は時の波紋を取り込んだ本人しか知らない…。皆が知らぬ間に未来のビジョンを手に入れた彼は次々と成功し業績を修め、そして「未来を知る男」と異名がつくまでの資産家となった。要は汚いカンニング野郎である。
しかし20年経った今その未来のビジョンが薄れており、はっきりと未来を見ることができなくなったのだ。欲張りな彼はこの力をもっと欲したいあまり、また時の波紋に触れようと画策する。はっきりした未来ではないがそれらを繋ぎ合わせ、自分がこの後行う計画を知った彼はまず、イッシュ地方からゾロアーク親子をクラウンシティまで連れてくる。そしてクラウンシティでゾロアークを三犬に化けさせ街を襲い、その後偽りの会見によってクラウンシティから人々を避難させ人払いをする。その間に未来のビジョンで見えた時の波紋がある場所・カウントダウンクロックを探すのだ。そんな回りくどい事をしなくてもこっそり探せばいいものをと思うかもしれないが、このカウントダウンクロック(ワールドカップ開催日までの日数をカウントダウンする時計)は街のあちこちに10個以上もあり、それを人がいる時にやったらどうやっても目立つからだ。第一、コーダイとしては時の波紋で未来を見ることができ、その代償として緑が枯れるという事実は何としても世間には知れ渡りたくはないのだ。無論今回も時の波紋に触れればクラウンシティの緑が枯れ果てるが、彼はそれもゾロアークのせいにさせるつもりなのだ。どこまでも卑劣な奴である。ここまで卑劣で周到深い悪役ってポケモン映画史上類を見なかったと思う。この時コーダイには見えていた、いずれサトシ達が自分の計画の邪魔をしにやって来る事も、自分が時の波紋に触れるという事も…。
街に入れず立ち往生していたサトシ達は新聞記者のクルトという男と出会う。彼はまるで未来が見えるかのように事業を成功させているコーダイの事を「怪物」と呼び、その秘密に迫ろうと色々と取材をしている記者である。残念ながらナーガが使えたり竜に変身はできないが、結構頼れた人ではある。彼らは秘密の地下通路を使い、クラウンシティ旧市街へと潜入する。しかし汽車である来るとは街の異変にいち早く気づいた。コーダイの会見の際に流れた映像では三犬によって街が荒らされていたが、全然何ともなくむしろ荒らされた気配はまるでないのだ。そう、街を荒らされたように見えたのは全てゾロアークの幻影。その映像を追跡カメラで映し、それを会見で流していたのだ。とことん汚いやつだ。
そんな会見が街中に流れた事もあって、あらぬ濡れ衣を着せられてしまったゾロアーク。そのためどう見てもゾロアークの子供であるゾロアも街中のポケモンたちから警戒され、周りを包囲されてしまう。その時20年ぶりにときわたりしてやってきたセレビィが現れ、持っている特殊な能力で周りのポケモンたちの興奮を抑えたのだ。気にいったゾロアセレビィも引き連れてゾロアークを探しに行くことにした。一方ゾロアとはぐれてしまったサトシ達は、邪魔をされまいとコーダイに捕まってしまう。しかしコーダイの秘書としてもぐりこんでいた同じく新聞記者のリオカに助けられ脱出。
その頃コーダイの方は街中にあるカウントダウンクロックを虱潰しに探したが見つからず焦っていた。そこでコーダイはセレビィを捕まえて時の波紋のある場所へといざなおうとゾロア達に襲いかかる。何とかサトシ達と合流し、コーダイらをまいてセレビィを救助する事に成功したが、ゾロアは自分の弱さにふがいなさを覚えていた…。実はカウントダウンクロックは旧市街だけでなく、はずれにあるワールドカップスタジアム内にもあったことが判明。しかしそれをコーダイにも知られてしまい、それを阻止しようとゾロアセレビィ、そしてサトシ達が動き出す!
その夜、役目を終えまた檻に戻されてしまったゾロアークは辛くも飛行艇から脱出。ゾロアを探しに街に戻ろうするが、その矢先この街の守り神である伝説の三犬(それも色違い)が街を守らんとゾロアークを粛清しに来た。ゾロアークの濡れ衣はまだ着せられたままであった。何とか街のポケモンの制止もありゾロアークの濡れ衣は解けたが、特殊檻と三犬によるダメージは大きかった。それでもゾロアを助け出そうと自身もスタジアムへと向かい、コーダイのボディガード・グーン(CV山寺宏一)を蹴散らす。だがその頃、時の波紋へと近づいていたセレビィらはあと少しの所でコーダイに拘束され、ゾロアークゾロアを盾にされhその隙をつかれてコーダイのポケモンにやられ一気に瀕死に、そして彼が見た未来の通りに時の波紋に触れた!「私が未来を見れるのだったら!この街の緑がどうなろうと知ったことか!」コーダイの高笑いがこだまする…。



だが、それはゾロアークの幻影だった!!満身創痍ながらもゾロアークはコーダイに彼が時の波紋に触れたという幻影をかけたのだ。そう、コーダイが見た自分が時の波紋に再び触れるシーンは実はゾロアークの幻にかけられていた所のビジョンだったのだ。しかもその一部始終と先程の問題発言もしっかりと記者のクルトとリオカに抑えられてしまった。逆上したコーダイはゾロアシャドーボールをぶつける!それをかばおうと瀕死のゾロアークが身代わりとなって技を受けてしまい・・・
残念ながら話せるのはここまで。ここからは涙腺崩壊ポイントなので軽々とは話せません。続きが知りたかったら今からでも遅くはないので劇場に行って見に行くとよい。

ちょっとした小ネタ

  • 予告編にあったセレビィテッカニンの群れに追いかけられているシーンやゾロアーク闇サトシに化けるシーンは全て無い。まぁ予告編の内容と大幅に違うのはアニメ映画の鉄則なんですけどねぇw。
  • その代わり闇サトシに化けるのはゾロア。この他にもタケシやヒカリにも化ける。但し人間に化けるのはまだ不完全な模様で、しっぽがある。この尻尾を触るとスイッチが入ったがごとくゾロアに戻る。
  • ゾロアはテレパシーで話すが、ゾロアークは終始しゃべらない。しかしどうやらゾロアゾロアークに「人間と話してはいけない」と言われているようで、もしかするとゾロアークも本当はしゃべれるのかもしれない。
  • ゾロアゾロアークの事を「マァ」と呼んでいる。割と舌たらずのゾロアのこの言葉を解釈すると「ママ」である可能性が高い。やっぱり母子なのだろう。
  • コーダイのボディガード・グーンは多数のテッカニンの他にハッサムも所持。これはセレビィゾロアーク親子共々有利なタイプをそろえている(虫>エスパー・草・悪)。
  • ゾロア相性ではあんまり効かないはずのシャドーボール(悪タイプ>ゴースト技)一発で沈むって何なの?まぁあのピカチュウも苦戦していた事だから、コーダイのムウマージが強いってことか。
  • 元女秘書のリオカも後にコーダイと対峙するが、その時に「給料はいらないですから」って…w。
  • 当たり前だけど流石にセレビィが死ぬようなことはなかった。ここでも死んだら9年前のと同じになるからねぇw。でもその代わり今作で死んでしまうのは…
  • 最後の最後にええっ?と思えるようなシーンがあるが、これも幻影である。どんなシーンなのかは見てのお楽しみにw。